無垢製品のメリットって?
どれだけ便利なものや代替品がでてきても、それでも無垢の木の魅力に引き込まれる人たちがたくさんいます。無垢材を使った製品の魅力ってなんなのだろう?メリットとデメリットの面から考えてみました。
メリット
✓ 経年変化を楽しめる
✓ 自分でメンテンナスしやすい
✓ 木の魅力を味わえる
✓ 木に癒されるリラックス効果
✓ お手入れ次第で世代を越えて使える
✓ 本物の手触りは格別
✓ 樹種がとても豊富
✓ 調湿効果も期待できる
木は変化します。
それは手をかけてあげれば良い方向に、放ったらかしにしてしまえば最悪朽ちてしまう。それが自然の恵みである木材です。
数えきれないほど豊富な種類と、樹種ごとにまるで異なる特徴。そしてたとえ同じ木からとれた材であっても全く同じものは存在しない唯一無二感。恋におちるかのように、突然「出逢ってしまった」と購入される方が多いのも納得です。
触って、嗅いで、本物に触れる体験は、”木目調”のそれとはまるで異なる世界です。
手をかけてお手入れを続けていくうちにどんどん深みが増していくその姿に魅力を感じる方も多いはず。そうしていくうちに替わりの効かない愛着が生まれていくことが最大のメリットではないでしょうか。
デメリット
✓ 塗装によっては水に弱い
✓ 反れや割れ、狂い発生の可能性
✓ 日焼け等で変色しやすい
✓ 価格が高い
✓ 定期メンテンナスが必要で手間がかかる
✓ 温度変化や湿度変化に弱い
✓ 傷がつきやすい
木は決して万能ではありません。手間をかけたくない方や、利便性を求める方にはおすすめしません。
また割れてきたり反ってしまったりというトラブルからも目をそらすことはできません。日に当たる場所や、エアコンの風が直撃する場所も苦手で、時々お手入れをしてあげないと乾燥してしまいます。そう無垢材…一枚板はとくに手間がかかろ、やっかいなところが多いのも事実です。
高価なのになぜ?と思われる方もいるかもしれません。
価格が高くなってしまうのは"希少価値が高いから"です。近年ウッドショックが発生したことは記憶に残っている方も多いかもしれません。世界中で今、家具にするための樹木がどんどん減少してきています。
そもそも樹木が一定の大きさになるためには長い長い年月がかかります。有名な屋久杉なんて樹齢1000年以上(!)です。そこが人間の手で作り出せる工業製品との大きな差となっているのです。
また人気の樹種は世界中で需要が高まると価格が高騰します。ウッドショックにより全体的に価格が上昇。数年前の2倍3倍になった樹種はまだ良い方で、人気の樹種は10倍以上価格が高騰したものも多く存在します。
このように、木の世界では高価=丈夫、とは一概に言い難いのです。たとえ耐久性が高く「頑丈」といわれる樹種であっても、割れや反りは発生してしまいすし、傷もつきます。
デメリットがたくさん。ではなぜ選ばれ続けるの?
✓ 木の魅力の奥深さにハマる
✓ 手間がかるし欠点も多いが愛着がわく
✓ 世界にまったく同じものが存在しない
✓ 木目・杢目で伝わる木の生き様へのロマン
✓ 傷だらけになったら削り直して生まれ変わる
✓ 家族とともに時を重ねられる
確かにデメリットがたくさんあります。しかし、軽いへこみ傷であればドライヤーなどの熱で復元することができたり、プロの力で磨き直せば新品状態へと戻すことができます。これは表面だけに木材を貼り付けた突板やシート材などでは決して味わうことのできない部分です。
また傷も家族の物語として思い出になれば、愛着すらわいてきます。
使う人の想いや価値観にあわせて柔軟に対応ができる、そんな高い包容力をもっているところも無垢材の大きな魅力です。
決して便利ではない、むしろ手間がかかりやっかいな部分も多い無垢製品たち。
それでもその手間や不便を楽しむ人たち、自分たちの手で育てる楽しみを知っている人たち、暮らしを本質的に豊かにしたいと考える人たちを魅了してやみません。
木の特製を知り、「木ってこういうものだよね」と受け入れてくれる方が一人でも増えていくことを願っています。
替えの効かない出逢いの魅力と、手をかけて育てる楽しみ
時代が移り変わっても選ばれ続けています。
例えるならペットを迎えいれるように、無垢の製品も家族の一員として迎え入れてほしい。
木に生かされ、木を活かしてきた私たちはそう願い、素材選びから製品の企画、製造、販売、発信を続けていきます。