Claro Walnut
クラロウォールナット
紫色がかったグラデーションの木肌と独特の杢の美しさは、富の象徴として王族や貴族の間で愛されてきたウォールナット。
数多くの種類をもつウォールナットでもきっての人々を魅了する銘木と名高いのが「クラロウォールナット」です。
01.産地と生育の特徴
北米産で、一般的なウォールナットと同じくクルミの採れる木です。
しかし、他のウォールナットと比較して希少性が高いとされるのは、人工的に接ぎ木(つぎき)して作られた種類の木材ということです。
02.接ぎ木で誕生した樹種
北米に生える樹齢が若く、まだ太くならないうちのカリフォルニアのアメリカンブラックウォールナットと、イギリスのヨーロピアンウォールナットを接ぎ木して育てたものが、クラロウォールナットと呼ばれます。
当初の目的は、栄養価の高いクルミを収穫することとされていましたが、採れる木材の木目が非常に美しいことから人々を魅了し価値が高まった木材です。
03.大きいサイズが貴重な理由
接ぎ木では成長する確率が低いとされ、大樹になるまで育てるのは大変難しく、クラロウォールナットで太さ(幅)、長さ、厚みがしっかりある材は非常に珍しいです。
また一本から採れる面積が少なく、生産効率を高めるために薄く製材して一本の丸太からより多くの枚数を取ることが多く、結果として板の場合は厚みが薄いものが多く見受けられます。
04.杢・木目の特徴
杢目の特徴としては、複雑に入り組んだ木目とキラキラ輝く杢が入っており、他の木とは一線を画す美しさと強さを感じる木です。
木目は、いびつで右往左往しながら上に伸びていることが多く、異形感のある杢が魅力的です。
05.色味の特徴
一般的なウォールナットとは色合いも異なります。ウォールナットは中心の色味が茶系で統一されているのに対して、クラロウォールナットは茶と黒と乳白色系の色味が連続して縞柄のような表情をしています。
06.風変わりな杢目
クラロウォールナットは、薔薇のようにトゲがあり、側面の耳に幾つもの棘(とげ)が飛び出しています。 この棘がある部分が木目にも影響を与え、複雑で特徴的な印象を持たせています。
また、生育中に効率良く光合成するために瘤が出来ることが多く、結果として瘤杢(バール杢)と呼ばれる一風変わった木目の材が採れることも多々あります。
07.希少性
木目が群を抜いて個性的で綺麗で強さもあるため、魅了される人が多い木材ですが、育成が難しい上に手間と時間を要するため、価格は非常に高価となります。
産地 | アメリカ |
耐久性 | ★★★★★ |
傷のつきにくさ | ★★★★☆ |
レア度 | ★★★★★ |